桑の実(マルベリー)の副作用や食べ方は?含まれる栄養成分について

カイコから絹を作る養蚕(ようさん)で欠かせない桑。日本の伝統産業を支える桑の木は、甘酸っぱくおいしい実をつけることでも知られています。杏仁豆腐に載っている赤い実といえば、ピンと来る方も多いでしょう。

 

今回は、この桑の実(マルベリー)の栄養成分や食べ方について解説します。

桑の実(マルベリー)とは?

桑の実とは、クワ科クワ属の桑という落葉樹に実る果実です。英語ではmulberry(マルベリー)と言います。ラズベリーのように、小さい粒が密集して1つの実になっていますが、ラズベリーと比べると形状は細長いです。

 

熟すと美しい赤色へと変わり、完熟すると黒く深い紫色に変化します。桑の実の種類によっては白っぽい実もあります。

 

桑の実は甘さと酸味のバランスに優れ、糖度は8~15度ほどといわれています。一口に桑の実といっても品種はさまざまで、糖度が25度以上になる非常に甘いものもあります。

 

生でもおいしく食べられますが、あまり日持ちしません。そのため、ジャムやジュース、シロップ、お酒などの加工品として販売されていることが多いです。

 

ちなみに、桑の実を乾燥させたものは桑椹(そうじん)とよばれ、生薬として使用されます。

桑の実(マルベリー)とラズベリーの違い

桑の実はクワ科クワ属である桑の木、ラズベリーはバラ科キイチゴ属の木になる実で、そもそもの木の種類が異なります。

 

見た目も、桑の実は少し長い円柱状ですが、ラズベリーは丸っぽくコロンとした形状です。さらにラズベリーのてっぺんにはイチゴのようなヘタが付いていますが、桑の実には付いていません。

桑の実(マルベリー)とブラックベリーの違い

ブラックベリーも、ラズベリーと同じくバラ科キイチゴ属の木の実です。ブラックベリーはツル性で、桑の実は落葉樹です。

 

ブラックベリーは黒色で小さく丸い形状をしていますが、桑の実は濃い赤紫で細長い形状をしています。

桑の実(マルベリー)の種類

桑の実にもさまざまな種類があります。主たる桑の実の種類を3つご紹介します。

ホワイトマルベリー

ホワイトマルベリーとは、その名のとおり白い桑の実です。当社が取り扱っているマルベリーになります。桑の実のなかでも特に糖度が高く、濃厚な甘みはキャラメルのようともいわれています。

レッドマルベリー

レッドマルベリーは北米に自生している桑の実です。赤実桑(あかみぐわ)とも。美しい赤色で、熟すと紫っぽくなります。

ブラックマルベリー

ブラックマルベリーは、黒実桑(くろみぐわ)とも言います。見た目は黒っぽい濃紫で、香りが強いのが特徴です。南西アジアやイベリア半島に自生しているといわれています。

 

桑は養蚕に不可欠な植物として知られていますが、ブラックマルベリーはあまりカイコに好まれず、養蚕向きではないとされています。

桑の実(マルベリー)の味や香りについて

種類によって味が異なりますが、桑の実は甘みと酸味のバランスが取れていて食べやすいです。味はイチゴのような濃厚さはなく、薄味でさっぱりしていると感じる方が多いようです。ベリー特有の渋みもあまりありません。

 

すっきりとした甘酸っぱ香りがあることから、香水やお香などに用いられることも多いです。

桑の実(マルベリー)に含まれる栄養成分

桑の実にはどのような栄養成分が含まれているのでしょうか?主な4つの栄養成分をピックアップして解説します。

カルシウム

桑の実100gあたりに、カルシウムは39mg含まれています。ラズベリーと比較すると、ラズベリー100gあたりのうちカルシウムが25mgなので、桑の実のほうが含有量が多めです。

DNJ(デオキシノジリマイシン)

デオキシノジリマイシン(DNJ)とは、桑に含まれる有効成分です。桑の実にも少し含まれますが、基本的には桑の葉に多く含まれています。デオキシノジリマイシンの構造はブドウ糖(グルコース)と非常に似ており、食後の血糖値の上昇が気になる方は積極的に摂りたい成分です。

GABA

GABAとは、γ(ガンマ)- アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)の略で、アミノ酸の一種です。主に発芽玄米や発酵食品に多く含まれている成分です。

鉄分

桑の実100gあたりに、鉄分は1.85mg含まれています。ラズベリー100gあたりの鉄分は0.69mgなので、桑の実はラズベリーと比べると2倍以上の鉄分を含んでいることがわかります。

 

これらの他にも、ビタミン類やアントシアニン(ポリフェノール)なども含まれており、桑の実だけでさまざまな栄養成分を摂取できます。

桑の実(マルベリー)の美味しい食べ方

甘酸っぱい桑の実は、そのまま食べることはもちろん、アレンジすることでさまざまな食べ方を楽しめます。

ジュースにする

手軽に桑の実を摂取したいならジュースがおすすめ。桑の実と砂糖を煮詰めて作られた桑の実ジュースは、程良い酸味と甘みで、どなたでも飲みやすいです。炭酸で割って桑の実ソーダにしてもおいしいですよ。

ジャムとして活用

桑の実はジャムにもぴったり。そのまま食パンに塗ったり、クッキーにのせたりしても良いですし、ヨーグルトやバニラアイスにトッピングしても絶品です。

お菓子のトッピングに!

コロンと可愛らしい桑の実は、お菓子のトッピングにも適しています。おすすめは桑の実タルト。タルト生地にアーモンドクリームやカスタードクリームを敷き詰め、上に桑の実を乗せて焼けばOKです。甘酸っぱい桑の実とまろやかで甘いクリームの相性はぴったりですよ。

 

他にもパウンドケーキやマフィンの生地に混ぜたり、ヨーグルトムースに混ぜたりしても良いです。

果実酒として楽しむ

桑の実、ホワイトリカーやウォッカ、砂糖を一緒に漬けておけば、目にも美しい桑の実酒が完成します。赤ワインのようにフルーティーな桑の実酒は、お肉やお魚料理にもよく合います。

桑の実(マルベリー)でよくあるQ&A

最後に、桑の実に関してよくある質問と、その回答をご紹介します。

桑の実(マルベリー)に副作用やアレルギーはある?

桑の実を含め、特定の果物や野菜を食べると口腔アレルギー症候群を起こす方がいます。口腔アレルギー症候群は、特定の果物や野菜を食べると、すぐに唇や口腔内、喉などがかゆくなったり赤く腫れたりするアレルギーのことです。

 

果物のなかでも、特に桃やりんごなどにアレルギー症状が出る方が多いようですが、まれに桑の実で出ることがあります。上記のような症状を感じたら、桑の実の摂取を中断し、病院に相談しましょう。

桑の実(マルベリー)のカロリーはどのくらい?

桑の実100gあたり43キロカロリーほど含まれています。これはブルーベリーやラズベリーとほぼ同じカロリーです。桑の実単体ならローカロリーですが、ジュースやジャム、お酒にすると砂糖を多く使用することになるため、ハイカロリーになります。

桑の実(マルベリー)は妊娠中の方や乳幼児が摂取しても大丈夫?

桑の実は、離乳食後期(生後9~11ヶ月ほど)からが良いとされています。

 

熟しきっていない桑の実は酸味が強く、なかには苦手な赤ちゃんもいるでしょう。しっかり熟しきった赤黒い桑の実を選んであげましょう。そのままではなく、フォークやスプーンで少し実を潰したほうが食べやすいです。

 

また、妊娠中の方も食べられます。ビタミン類、ポリフェノールや鉄分など、妊婦の方にとって必要な栄養成分が豊富に含まれているため、妊娠中の栄養補給におすすめですよ。

桑の実(マルベリー)の関連製品について

「Lively Muesli!(ライブリーミューズリー!)」では、オーダーメイドグラノーラ&ミューズリーを販売中です。また、桑の実に関連する製品も取り扱っています。ぜひ、ご家庭でもご賞味ください。

美肌ブレンド グラノーラ&ミューズリーリッチフルーツ

ハトムギ グラノーラ

ハトムギパフに、黒糖やてんさい糖で少し甘みづけした大麦グラノーラ、無糖のオートミールの素材をベースにしたグラノーラです。そこに、ホワイトマルベリー、クランベリー、いちじくなどのドライフルーツをトッピング。彩り豊かな見た目と、楽しい味わいと食感が楽しめる一品です。

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こだわり素材ブレンド グラノーラ&ミューズリーリッチナッツ&フルーツ

大麦フレークと、てんさい糖と黒糖で甘みづけしたグラノーラを混ぜ合わせたシンプルな一品。サブ素材には、はとむぎパフ、玄米パフやヘーゼルナッツ、アーモンドなどのナッツ類に、ホワイトマルベリーやアップルなどのドライフルーツをチョイス。ナッツの食感とフルーツの甘みが感じられて、食べ応えもバッチリです。

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