グルテンフリーグラノーラによる腸内環境改善効果

治験を実施

ヒトの体内には約100兆個の腸内細菌が存在しており、その約90%が腸管内に生息しています。

近年の研究では、腸内細菌が産生する代謝物が免疫機能や脳機能に大きな影響を与えていることが判明しつつあり、腸内環境改善効果ひいては免疫改善効果などに繋がると言われています。

グルテンフリー食品は、グルテニンとグリアジンから成るタンパク質の一種であるグルテンを除去した食品であり、腸内粘膜ダメージの回復効果があることが報告されています。

参照:

1)Melini, V., & Melini, F. (2019). Gluten-free diet: Gaps and needs for a healthier diet. Nutrients, 11(1), 170.

2)Gujral, N., Freeman, H. J., & Thomson, A. B. (2012). Celiac disease: prevalence, diagnosis, pathogenesis and treatment. World journal of gastroenterology: WJG, 18(42), 6036.

グルテンフリーグラノーラを摂取することで、腸内環境にどのような影響があるか、株式会社ヘルスケアシステムズ様協力のもと、以下の内容で治験を行いました。

目的

グルテンフリーグラノーラを3週間摂取した時の腸内環境改善効果等について探索的に評価する。

被験者

20歳以上65歳未満の成人32名

試験食品

グルテンフリーグラノーラ

摂取方法

朝食と間食に50gずつ、1日100gを摂取

主要評価項目

尿中インドキシル硫酸(クレアチニン補正)

副次評価項目

唾液s-IgA、尿中ナトリウム(クレアチニン補正)、お腹の調子などに関するアンケート

結果①唾液IgA

全体の中で摂取前の測定値が悪い上位50%を対象として、摂取前後での変化を比較しました。

唾液IgA値比較
単位:μg/min p<0.03
摂取前摂取後p値
30.95 ±20.8280.49 ±72.070.027

摂取前、唾液中のIgA値が悪かった上位50%の測定値を比較した結果、抗体の量が有意に増えていることがわかりました。

IgA(=免疫グロブリンA)とは、粘膜免疫の指標と呼ばれる物質です。

主に口腔から腸内など至るまで粘膜表面に存在し、第1の免疫隊として外からの病原体にくっつき体内への侵入を防ぐ働きをもつものと、第2の免疫体として血中に存在し体内に侵入してきた病原体を無力化する働きをもつものがあります。

結果②食塩摂取量

全体の中で摂取前の測定値が悪い上位50%を対象として、摂取前後での変化を比較しました。

単位:g/day
摂取前摂取後p値
10.01 ±1.328.61 ±2.100.048

摂取前、食塩の摂取量が多かった上位50%の測定値を比較した結果、摂取量が有意に減っていることがわかりました。

結果③疲れを感じる頻度の減少

摂取前と後で、普段疲れを感じる頻度がどの程度変化するか、アンケートを通して調査を行いました。

摂取前
摂取後
摂取前摂取後p値
2.46 ±1.002.96 ±1.040.015

全体のアンケート結果より、摂取後に疲労を感じる頻度、程度に有意な改善が認められました。

最後に

摂取前の測定値が悪い上位50%の人では、グルテンフリーグラノーラの摂取により、

免疫機能を上げ、

疲労を改善する効果がある可能性が示唆されました。

さらに、摂取前の測定値が悪い上位50%の人では、塩分摂取量が減少したことが示唆されました。

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